p.195 68. 特別支援教育コーディネーター

 平成15(2003)年からスタートした「障害者基本計画」には「障害のある子ども一人一人のニーズに応じてきめ細かな支援を行う」「教育・療育に特別のニーズのある子どもについて適切に対応すること」などが基本方針の中に盛り込まれました。  

 同じ年、2年前に発足し検討を行ってきた「特別支援教育の在り方に関する調査研究協力会議」が「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」をまとめ、現行の特殊教育から特別支援教育への転換と、そのために必要な制度改革についてはじめて具体的に示しました。この報告は、いわば最初に示された特別支援教育の具体的プランでした。

 個別教育支援計画、医療・福祉との連携とともに基本的考え方として示されたのが、特別支援教育コーディネーターの設置です。役割としては、医療・福祉や、学内・保護者との連絡窓口。教育支援を行う側と協力機関の連携強化のためとされています(この職務を見ると、特別支援教育が新しい障害種を迎え特殊教育をより強化したものと理解するのが一番自然ですね)。
 パッと読んだだけでも、なかなか大変な仕事だと思いませんか?一体、誰がこの職務を引き受けるのでしょう。

 平成19(2007)4月、本格的な開始を前に文部科学省が出した通知「特別支援教育の推進について(通知)」には、各校の校長は「まず自ら特別支援教育について十分に理解した上で」「特別支援コーディネーター的な役割を担う教員を特別支援コーディネーターに任命する」と書かれています。ここでは、さらに校内特別支援教育委員会の運営・研修会の企画など責務が加えられました。教員が教員をやりながら出来ることとは思えない。頑張ってできたとして、実際中身は、教育ニーズと呼ぶもの自体がそれまでと同様「障害を治す・軽減する」というものなのですから「この子の教育ニーズは」というところは抽出できてもその手立ては示せるはずはない(繰り返し不要だとも言っておきます)。示されるのはハッタリ。障害種を参考にかき集めた◎◎療法や◎◎メソッドの情報から精査もなく抽出されたものが関の山。

 医療・福祉など協力機関の連携とは、ただ年度毎に保護者に心当たりをリストアップしてもらった書類を作って手元に置いておくことに過ぎません。

 学校の先生という稀有な才能を持つ人たちに、どうした誤解からなのか意図なのか知らないが、明後日の方角を向いた新たな使命と無駄に課せられた重圧とを思うと本当に腹が立ちます。

 「特別支援教育コーディネーターがいて助かった!」という人がいたら、ぜひお話をうかがってみたいものです。

※下記のURLで最初の提案と最終案を読むことができます。↓

文部科学省ホームページ>今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)
文部科学省ホームページ>特別支援教育の推進について(通知)

http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/07050101.htm

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