p.245 83. 応益負担

 「どれだけサービスを利用したか」に応じて、自己負担額を算定する仕組みです。一律一割負担。その内容は生活介助の保障。

 多くの時間サービスを利用するのは多くの介助を必要とする人だということ、それゆえ就労とか安定した収入が得やすい状況ではないことは、すぐ気づくです(だって、仕事先で公的介助を使うことが出来ないルールになってるんですから)。

 「でも、上限額が定められているのでしょう?と、かつての私のように呑気に言う人もいましたが、もうひとつ重要な問題提起がありました。「益」という言葉がふさわしいかという事です。

 盲ろうの福島智さんが、厚生労働省の社会保障審議会の委員として、平成16(2004)年にすでにこのことについて指摘していた資料を、最近になってインターネットで見つけました。

 ……そもそも「応益負担」の「益」という言葉自体が不適切だと思うからだ。求められているのは、「利益」なのではなく、生きるうえで最低限必要な身体動作、移動、コミュニケーション等に関する基本的な自由の保障なのである。(20041214日・社会保障審議会第22回障害者部会配布資料より抜粋)


 その通りです。分かっていそうで分かっていない人、誤解している人が多いのがここ。重要なポイントです。

※福島さんは、28日の厚生労働省案を受けた総合福祉部会での発言の中でも、このことについて分かりやすく説明されています。
動画は下記のURLにアップされています(7’14”あたりから)。↓

https://www.youtube.com/watch?v=SltreKVT0dA

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