p.42 13.ノーマライゼーション

 「可能な限り、障害のある人も障害のない人と同じ環境で同じように普通の生活を送るようにすべきである」という意味で、1950年代デンマークの社会省の役人だったバンク・ミケルセンさんが提唱した言葉です。

 自由に外出できない、寝食とも集団で、……そんな知的障害(と呼ばれるもの)のあるひとたちが収容されていた大規模施設の劣悪な環境がナチスの強制収容所に酷似していると気づき黙っていられなくなったのは、自身レジスタンス活動から強制収容された経験のあるミケルセンさんにとってはとても自然なことだったと思います。改革を決意した後は、同時期に発足した知的障害者親の会の活動と意気投合して、この「ノーマライゼーション」をスローガンに掲げた法律「1959年法」を成立させました。


 1963年にはスウェーデン知的障害児者連盟のベンクト・ニーリエさんがこれを整理し「ノーマライゼーション」を「その社会のメインストリームの規範や形態にできるだけ近い日常生活の条件を知的障害のある人が得られるようにすること」と定義づけ、さらにそのために実現しなくてはいけないこととして「8つの原理」を提唱しました。
 
 すなわち、① 1日のノーマルなリズム ② 1週間のノーマルなリズム ③ 1年間のノーマルなリズム ④ ライフサイクルでのノーマルな経験 ⑤ ノーマルな要求の尊重 ⑥ 異性との生活 ⑦ ノーマルな生活水準 ⑧ ノーマルな環境水準、の8つです。これが米国に紹介されてから世界的に「ノーマライゼーション」という考え方が浸透していったようです。

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